沿革

19946月に、中央大学法学部の眞田芳憲教授、元外交官で常磐大学の加藤淳平教授、および国際大学の黒田壽郎教授が、比較文化研究会セミナーと称する完全な独立採算方式の研究会を共同で創始した(事務局は眞田研究室)。そこでは、様々な文化圏の思想・哲学その他の問題をめぐる発表と質疑応答を通じた議論が交わされた。この月例会は、当時の事務局のはからいによって、中央大学駿河台記念館において、199711月までの間に計41回(第23回のみ中止)が開催された。この間、19968月にはこれらを主催してきた比較文化研究会が、最初の会報にあたる『比較文化研究』第1号を出版した。また、同研究会が地域文化研究会と名称を変更した199712月には、第2号の成果として『地域文化研究』が上梓された。こうして雑誌名が変更された背景には、先進国か途上国かを問わず、あらゆる地域の地域性により深く関わりながら、ともすればすくい残されてきた差異的なものを積極的に拾い上げ、新たな比較、問題の普遍化の可能性を模索するという意図があった。

 これらの経緯を経て、19988月には、それまで研究会であった団体は、「地域文化学会」として装いを新たにした。学会は新たな使命として、冷戦後に世界を席巻するようになったグローバリゼーションについて、そのスローガンのもと、擁護されるべき個別、差異的なものまでが、奪われ消失しつつあるという現実に刮目した。この事実に対し、いかなる思索を深めてゆくかについて、研究会の設立から学会の立ち上げまで一貫して協力して歩んできた眞田芳憲中央大学名誉教授、加藤淳平前常磐大学教授(前オマーン大使)、黒田壽郎国際大学名誉教授の3人は、学会の設立趣意という形で今後の姿勢を再確認している。

 こうして、着実に成果として積み上げられてきた『地域文化研究』は、更に積極的に研究を組織化してゆく試みのなか、2011年には13号を数えるに至った。また、年一回の研究大会も15回を迎えた。今後も、設立趣意にそって学会会員が一致・協力して研究を進めてゆけるよう願いを込めて、このたびホームページが一新された(2012年7月1日)。